『にじさんじ』から選ぶ、2018年配信アーカイブ10選

 ↓元ネタ企画

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 今年はアニメを全然見れなかったので、代わりににじさんじの配信から10選しようと思います。ネタバレ込みなのでその点ご注意ください。隠してますがメタな話もあります。

 選んだあとに選定基準を考えましたが多分衝撃度かなと思います。

 

☆ルール

・2018年内に配信されたアーカイブから選定。なのでアーカイブが残っていないものは原則選ばない。
・ライバー1人につき1配信(努力義務)。
・順位は付けない。

 

 

◆『剣持刀也』:剣持刀也 ~VSドキドキ文芸部③(最終回)~

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 私的にじさんじトップクラスの天才であるところの剣持刀也が挑んだギャルゲー実況の最終回。 純粋に初ギャルゲーを楽しみ軽妙なツッコミを入れていく第一回。ドキ文の闇の部分が現れだし、さながらホラゲーに相対しているようなリアクションを取りだす第二回。続くこの最終回はゲームの核心へと突っ込んでいきます。

 最終回について特筆するなら、ゲームのキーパーソンであるモニカとでろーんが似ている指摘が事前になされていたことと、コメント欄にでろーん本人が常駐していたことが上手く作用してゲーム終盤に絶妙な流れを生み出していたことでしょう。ドキ文自体が特異性のある面白さを持っていたことはもちろんですが、PUBGなどのような自由度の高いゲームでなくとも、配信者やコメント欄によって予想を超えるゲーム実況を生み出せるのはライブの強みだなと思わされます。

 個人的に思う剣持刀也のゲーム実況の面白いところは考察が冴えわたっているところ(実際初回からモニカの特異性に気づいていました)や、とっさのリアクションや言い回しが冴えているところだと考えています。その両面が発揮されているドキ文実況は完結済みということもあり、剣持刀也の配信を薦める上でかなり重要なものだと言えるでしょう。

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  ダイマ

 

◆『叶』:【Pick Up#1】雑談/PUBG▶ 「初放送!548分で分かる!叶!」

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 今でこそ凄腕ゲーマーのVTuberも多くなりましたが、「にじさんじゲーマーズ」の登場時期にそういった存在はほとんど見られませんでした。それこそPUBGであれば、初期はシロちゃん(親分との相対性も込みではありました)や、乾伸一郎氏、後にゲーマーズ入りもする葛葉などが台頭していました。

 特にゲームの腕前を武器にブイブイ言わせていたのはプロ顔負けの実力とその強さが魅せに繋がり、圧倒的伸びを見せた猫宮ひなた氏ですが、当時は非常に賛否両論でした。そんな中、PUBGで生配信を行い、配信中でもドン勝を取れる実力を示し、かつ9時間以上の生配信を行った叶は鮮烈なデビューを飾ることになりました。

(以下メタな話に入るので白文字。反転で読めます)

 猫宮ひなたは声を当てている魂の部分とゲームのプレイングが分かれているのではということが当初から指摘されていました。そもそもPUBGのようなゲームが荒れやすいという特性を持っていることや、爆速の登録者数増加も追い風となりコメントなどがかなり荒れていた記憶があります。

 正直真偽がどちらかはどうでもいいですし、かなりにそれが本当だったとしてもこのような複数の要素を1つのキャラに統合するという特性はむしろVTuberの可能性として重要視されるべきだと思われますが……。ともかく、仮にこうした統合されたキャラに否定的な人からすれば、生放送で疑いなく実力を示す叶のようなVTuberを本物と捉えるのでしょう。そしてそのようなスタイルはやはり当時希少でしあり、そうした意味でも高い注目を集めていました。

 

 自分も当時の配信をチェックしており朝5時くらいまで見てさすがに寝たのですが、その後も配信を続けしっかりドン勝を取って終えたことを知った時はさすがに笑わざるを得ませんでした。またこの長時間配信は、1期2期のみでどうにか保たれていた「にじさんじ」の箱推し配信追っかけを終わらせたという意味でも、有意味な配信になったと言えます。

 

◆『鈴鹿詩子』:月ノ美兎の放課後ラジオ 30.4.23

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  なぜこの配信を選んだかというと、本来選びたかったアーカイブが存在しないためです。鈴鹿詩子ゲーム実況#4 BLゲームプレイ中ついにパトカーに包囲される『カズマと久我山の奇妙な廃校探検』実況プレイ②【にじさんじ公式】は『みとらじ』第二回ゲスト予定だった詩子お姉さんが、牡蠣のノロウイルスによって委員長がダウンして配信が延期となったために行ったいわば代打的配信でした。

 プレイしたゲームは年齢基準の面では一応セーフだったはずでしたが、中々に判定の難しいBLシーンを配信で続けたことによって、詩子お姉さんは配信翌日にYouTubeで生放送ができない身となってしまいます。新たな黒歴史を生み出してしまったわけですが、その後の『みとらじ』第二回は、一度の延期とゲストがBAN真っ最中の詩子お姉さんという話題性もあり、最大視聴者数が4500048000OVER(修正しました)という記録を出すことで、また1つの伝説へと繋がっていくこととなります。

 一応配信の一部は「10分でわかる~」動画で確認できます。 

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◆『森中花咲』:10分で森中花咲を理解しろ!~配信版~

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 有楽町で開催された「月ノ美兎の夏休み〜課外授業編〜」、通称″みと夏”。「Moon!!」のfull歌唱や、3Dの委員長と2Dのでろーんによって顕在化される二次と三次の狭間、手紙の「ガチ勢でもなく推しでもなく~」でエモエモの涙を流した我々は自宅で笑いの涙を流すこととなりました。

 企画主は2期生の森中花咲。企画を組ませればにじさんじ一の彼女が行ったのは10分でわかる動画ならぬ10分でわかる配信。本当にこの配信を見て森中花咲を理解できるのかはさておき、発想の逆転から生み出された当の配信は怒涛の勢いで進み、ゲストの委員長と共に味わったオチの罰ゲームで盛況の内に終わりました。

 森中花咲の企画は当たりが多く、こういった発想の逆転モノでいえば「MAXENDを食べたら辛ラーメンは辛くなくなるのか!?」がその後の笹木咲との偶発的な流れも合わさって神展開を導いたり、正統派なものであれば「悪ナイ」の1コーナーの「にじさんじランキング」はメンバーが他のメンバーに関してどのように考えているのかが見えて非常に面白味のある企画となっています。今後もかざちゃんの新たな企画や挑戦に注目していきたいです。

 

◆『雨森小夜』:放送部生放送 雨森と学校見学 前篇・後篇

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  「にじさんじSEEDs」2期生第2弾で登場した雨森小夜。珍しい動画勢としてのスタートを切り、YouTubeの配信では今回が初のものとなりました。都合上2つの配信をピックアップしているのは本来一つの配信だったものが事故によって二つに分かれてしまったためです。

 内容としては地獄に落ちた瞬間に配信まで虚空に落ちるというもの。字面だけだと何を言ってるかわかりませんが、アーカイブが分かれてしまった以上リアルタイムで無ければ体験できないものですし、元々雨森さんの内容がおとなしめな見た目とは正反対のぶっ飛び具合でなかなか言語化が難しいです…。

 彼女はやたら行動的な部分であったり、そこから得た知見、見た目とは裏腹なぶっ飛び具合など、どこぞの委員長や腐女子を彷彿とさせる逸材ではあるのですが、いかんせん本人の事情から活動できる機会が少なく未だそれほどの注目を浴びているとは言いがたいです。自分の中では数少ないSEEDs出身で追っている方なので、よろしければチャンネル登録、配信チェックの方をよろしくお願いいたします。

 

◆『夕陽リリ』:#0 未来配信 -I’ll be back. Yuhi Riri-

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 2期生夕陽リリの初YouTube配信。しかし23時半から始まる予定だった配信は不安定なものとなり、結果的に3時間にも渡る戦いへと変貌していきます。

 その際には多くのにじさんじライバーが彼女に手を差し伸べました。突如繋ぎの配信を始める者もいれば、元々予定していた配信をずらす者もいましたし、直接機材についてレクチャーする者もいれば、リプライやコメント欄で応援するライバー等多くの助けが彼女のもとに集まりました。

 不安定な通信になる未来から試みたという今回の配信は、わずか数分だけ繋がるという、結果だけ見れば失敗とされるものでしたがその悪戦苦闘の流れは多くの視聴者の目に刻まれることになり、後からはけして「体験」することのできないかけがえのない初配信となりました。

(以下メタ話)

 夕陽リリは未来人(設定)です。特にこの時期の彼女の面白いところは――この配信で特に顕著になったことなのですが――配信者としては本来ディスアドバンテージになりえる環境の悪さがむしろ「未来人夕陽リリ」というキャラに寄与しているという点です。起こった出来事だけを述べるなら今回の配信はただの配信事故(あるいは事故にもなりえなかった未遂)ですが、上記のようにむしろエモい出来事として扱われており、他の誰もが会得し得ていないキャラ性を持ち合わせています。その点でバーチャルライバーとしてポテンシャルを発露させた者として非常に貴重なサンプルだと断言できるでしょう。

 

◆『静凛』:【LIVE063】にじさんじ「深夜の声劇

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 4月といえばにじさんじ1、2期生が個性を見せていきながらも配信上での繋がりはそれほど多くなかったです。まだトリガーも咎人配信も行われていません。そんな中しずりんチャンネルで突如行われたのは最大9人(総勢10名。刀也とかざちゃんが入れ替わりで参戦)の声劇コラボ。何の予兆もなく行われたため多くのリスナーを驚愕させました。今でこそ大規模コラボはいちごちゃんの5万人記念配信や寿司コラボ、最近はマイクラにより間接的に実現されていますが当時は非常に貴重なものでした。

 しかも配信で扱った演目の問題もあり、一時的とはいえ非公開となったため当時の箱推しリスナー達は阿鼻叫喚。いわながさんの質問箱にもこれに関連したものが多数送られていました。

 今でこそ非公開になるような配信も多くなりましたが(椎名なんか特に…)、少し前に安土桃氏が初回声劇と似た経緯で始めたコラボに運営が釘を刺した件がありましたが、こういった件を教訓にしているのだなと感じました。リプ欄を見ても時の流れを感じたりできます。

 

◆『本間ひまわり』:PUBG最協決定戦 にじさんじゲーマーズ お疲れ様でした会

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 一対一のようなコラボはあっても、より複数人の絡みというものが学力テストくらいしかなかったため、ある種のソロ志向のようなイメージがあった「にじさんじゲーマーズ」ですが、この時期は多数の絡みがあまりに多くの物語を生むことになります。これはその一つでしょう。

 最協決定戦は回線落ちによって複数回3人での戦いを強いられるなど恵まれない場面もありましたが、叶が個人で2位を取るなど大きな成果を見せました。大健闘したゲーマーズチームはお疲れ様会と称してカスタムマッチを開催しますが、最後に叶と以前から交流のあったプロゲーマーが複数参戦。しかも叶の半ば勝手な采配により参加したプロゲーマー4人をそれぞれソロに振り分けて賞金首化させてしまいます。最大4人チームを相手にするわけなので、さすがのプロゲーマーといえど苦戦は免れません。

 ……と思いきや10位以内までプロゲーマー全員が生き残り人数差で潰されない圧倒的な実力を見せつけて視聴者の度肝を抜いていきます。そんな中順調に生き残ったゲーマーズチームもいよいよプロゲーマー達と遭遇し……。

 叶君の采配が幸いして非常に映えた展開となったため、ぜひとも本編をご覧ください。優秀な切り抜きも多いので大会に臨む本間ひまわりちゃん関連もぜひともそれらで補完されたし。

 

◆『月ノ美兎』・『樋口楓』:楓と美兎~寝落ち耐久配信~

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 この時期は「かえみとは現在進行形の神話だな」とか割と本気で思っていましたが、実際勢いが止まることなく加速し続けており、そう感じさせる力を持っていたのは事実です。自分としては今現在は完成されきった夫婦漫才めいた領域まで昇華されきっており、いい意味で安心感を持って見れるという所感です。

 内容は語るより見る方が早いのでアレですが、深夜3時過ぎながら25000人以上の視聴者、配信終了後も数千人が待機所に残り続け阿鼻叫喚の嵐、伏字であるはずのkemtがトレンド入りetc…。自分も目がギンギンに冴えてしまいその日は不眠の状態で試験に向いました。

 元々思っていたことでありましたが、こちらの想像を遥かに超えていったこの配信を見て「二次創作する人は大変だなぁ……」と思われました。公式が最大手とはよく言ったものです。

 

◆『卯月コウ』:納豆から始まる

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Natto!! -Moon!!(月ノ美兎/iru)替え歌- 歌ってみた【卯月コウ】

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 卯月コウといえば納豆ですが、納豆といえば卯月コウとまでは言えるかどうかは微妙な塩梅。実際納豆案件を勝ち取ったのは委員長なわけで。

 しかしそこでただで終わる御曹司ではありません。納豆案件として始めた委員長の配信に参戦し、いよいよ憧れの一期生と初コラボを果たします。とはいえさすがに相手が悪いのか誰が聞いても緊張しっぱなしの御曹司。そんな彼にも切り札が『Moon!!』の替え歌『Natto!!』。まさかの作者のiruさん全面協力。『Natto!!』で場を掻っ攫って以降は流れるような納豆トークで話を弾ませることに成功しました。

 御曹司の動きももちろんですが、iruさんのあまりに軽いフットワークに驚かされます。その時のことはiruさん直筆で語られていますので『Moon!!』の裏話と一緒によろしければ。

note.mu

 

  完全ににじさんじに支配された2018年。2019年がどうなるのか変わらず見守っていきたいと思います。もしよかったらみんなもやってみてね!!!!!!